7月同盟基督教団徳丸町キリスト教会アートギャラリー
(東京都板橋区)
8月銀座教文館いのちの夏平和フェスティバル
(東京都中央区)
9月福島第一聖書バプテスト教会・エリムの泉ギャラリー316
(福島県いわき市)
12月久留米キリスト教会
(東京都東久留米市)
展示会の様子は追って詳しく掲載いたします。
更新までもうしばらくお待ちください。
7月同盟基督教団徳丸町キリスト教会アートギャラリー
(東京都板橋区)
8月銀座教文館いのちの夏平和フェスティバル
(東京都中央区)
9月福島第一聖書バプテスト教会・エリムの泉ギャラリー316
(福島県いわき市)
12月久留米キリスト教会
(東京都東久留米市)
展示会の様子は追って詳しく掲載いたします。
更新までもうしばらくお待ちください。
約3年ぶりに教会原画展を開催していただきました。教会員の皆さんもお客様にもこまめな感染対策にご協力いただいて無事終了することができました。その様子をまとめてご紹介します。
●動画/11月6日(礼拝で)
森住ゆき「私はどうしてクリスチャンになったのか」YouTubeはこちら
●動画/11月6日(午後のイベントで)
森住ゆき「私のちぎり絵制作のあれこれ」YouTubeはこちら
福音伝道教団熊谷キリスト教会(小沢聖牧師)は4階建てビル。数年前に民間企業の社屋を教会堂として購入されたそう。礼拝室は2階にあり、外階段には椅子型昇降機が備えてあります。今回の会場は3階です。
会場の3階多目的集会室の写真。オープンスペースとして地域の人を招く計画がコロナ禍でフリーズ。久しく集会もできず、打ち合わせに伺った時も物置っぽい感じでがらんとしていました。
いざ搬入と設営。教会員の皆さんのお手伝いを頂いて会場へ作品を運び込みました。
壁面に会場のレイアウト図を掲示して、教会の皆さんとイメージの共有。
ざっと作品を置いてみたところ。このあとクロスを森住が持ち込んだ赤に替えています。赤は作品が引き立ち、会場が一気に華やぎ、教会員の皆さんも不思議に元気なる色みたいです。
会場入り口の壁面に、いのちのことば社刊行の森住ゆき「日めくりカレンダー片隅の花でも」、全31日分のちぎり絵&ことばを掲示すべく準備中。
コクヨの「ひっつき虫」という接着材(事後きれいにはがせる)でズラリと貼ったところ。なかなかのインパクト。右端奥は森住のプロフィール(略歴)ボードです。
作品は窓の桟に滑り止めマットを敷いて立てかけて設置しました。窓の桟は約10㎝と狭いので、万が一の作品の落下防止のため下記のようなひと工夫を・・・。
ロールスクリーンのレールにタコ糸を通し、作品額を一点ずつフックで止める仕掛けを作っているところ。
さらに、直射日光に弱い和紙作品(褪色が進みやすい)を守るため、教会の方々がすべての窓ガラスに白模造紙を貼付して下さいました。これでロールスクリーンの遮光効果がさらにアップ!
会場の通風換気のため角の押し開け式の窓は、常時開放の状態に。2日間とも好天に恵まれ、あまり寒くなくて助かりました。(^_^)v
企業社屋時代のパーテーションがそのまま残っていたので有効活用。
大きめの作品数点を掲げる準備をしています。
パーテーションの上部に100円ショップで買った丈夫なスチール製フックをかませ、作品を吊り下げるところ。建物の事情にあわせてなるべくお金をかけない設営を心がけます。教会という建物の中の様子をお客様に見て頂くのも、ちぎり絵展の目的のひとつです。
中央にあるのは、今回初展示の作品の一つ。「GENESIS」創世記第一章冒頭の英文をちぎり絵にしたもの。思いがけずコロナ禍で生じた時間で制作しました。展示会が再開したら真っ先に公開したいと願っていました。
ほぼ整いました。赤いクロスがかかっているのは卓球台で、そのお役立ちぶりに教会の皆さんと大いに盛り上がりました。午後2時からはじめて、このあたりで4時を回る。設営時間は2時間半ほどでした。設営は前日までに済ませます。
いよいよオープン!ちょっとずつ修理しつつ長年展示会で使っているこの入口看板、文字はなんと古い友人(デザイナー)の手描きです!
会場入り口。ディフューザーから素敵なおもてなしの香りが流れていました。
来場者には用意したトラクトをお渡し。これで入場者数を自然にカウントしました。トラクトはポストカードのおまけ付き。展示している2作品の絵柄から好きなものを選んでいただきました。
土曜日は午前11時から、日曜日は午後から開場しました。作品は大小あわせて30数点展示することができました。
お客様には感想を残して下さるようにとお願い。壁面にペタペタ貼って下さるのを見ると、私も奉仕者の皆さんも格別に励まされます。
会場置きのモニターではちぎり絵の制作風景や、作品群の映像を。会場には音楽家でもある牧師夫人セレクトの心安らぐ音楽が流れていました。
物販コーナーです。森住の書籍、ポストカード、来年のカレンダーなど。
日曜日の礼拝の中では、私がなぜクリスチャンになったのか、その経緯をお話させていただきました。そのYouTubeはこちら。←うわ~緊張して早口になっとる!
日曜日の午後は、オンラインも併用しつつちぎり絵制作とその周辺についてお話させていただきました。その)YouTubeはこちらです(汗)
こちらの熊谷キリスト教会は各種オンライン配信機材が揃い、スタッフの方々の万全サポートの中でお話させていただきました。
というわけで、あっという間の2日間。5時にクローズしたあと教会のみなさんのお力を借りて撤収作業。1時間足らずで終了。
小澤聖牧師(中央黒マスク)が感謝お祈りをして下さり
みんなで記念撮影!小澤聖先生、熊谷キリスト教会のみなさん、長い間お祈りを経てお招き下さったこと、会場での手厚いサポート、全部うれしかったです。神さまに心から感謝します。
夏らしいポストカードサイズの小さなちぎり絵です。作り方をちょっと紹介してみますね。モチーフは涼を呼ぶ懐かしい水風船です。
まずは下絵。と言っても丸に適当に曲線や丸を描いただけですが…を「ユポ紙」という強めの性質を待つトレーシングペーパーに転写します。
そして水風船にする和紙を用意。
お好みの色でいいのですがグラデーションのある和紙を使うと一気に表情が豊かになります。
和紙の上にユポ紙を載せて、鉄筆でギューッと筆圧をかけると和紙に溝ができます。その線に沿って目指す形をちぎり出します。
水風船となるパーツをちぎったところです。台紙のポストカード(中央)に糊で貼ってゆきます。台紙は貼った時の「反り」「ゆがみ」を避けるため、絵手紙用などのなるべく厚い紙がおススメです。今回は水色のマーメイド紙を使っています。
貼る位置をユポ紙で確かめつつ画面の奥になる風船から貼ってゆきます。
糊は和紙に塗らず、カードにごく薄く塗りのばします。
糊の水分で台紙が湾曲してしまうので。
風船の上に模様を用意します。
残った和紙をカッターで軽く弧を描くように、切ってみました。
風船に模様線を貼り、最後に残った色紙で小さいポツ点をちぎり出してアクセントに。片隅にちょっとだけ白い落水紙をちぎって貼っています。完成です。
この制作プロセスは森住ゆき「和紙のちぎり絵春夏秋冬」日貿出版社刊でより詳しくご覧になれます。同書では、森住ゆきちぎり絵作品約40点と、季節ごとの簡単なカードの作り方も、下絵の型紙付きでご紹介しています。よろしくお願いします。
いのちのことば社月刊manna2022年6月号表紙絵は「ジューンベリー」。
ちょっとだけ私流の制作プロセスをご紹介。
まずはラフスケッチ(右)をトレーシングペーパー(左)に清書。このトレぺ画面を基準に絵を制作してゆきます。
まずは下地にワインカラーの和紙を貼り、その上に背景に素材の繊維が散った素朴な風合いの薄い紙を貼ることにしました。下地のグラデーションをうっすら拾ってほしいので。
背景の紙を2枚ぴっちり貼った上に「ボウル」用の白い私紙を貼しました。糊で貼ることで下の和紙素材が透けてしまうので、同じ紙をさらにもう一枚重ね張ります。
器の陰影のために「土佐典具帖紙」という極薄紙を使います。微妙なグラデーションが入っているので、自然な陰影にふさわしい場所がどこかないか?と探します。
めあての典具帖紙をそれなりの形にちぎり出して「影」を貼っています。
典具帖紙をもう一枚ずらして濃い目の部分を追加。ちょっと立体っぽくなってる?
色味のアクセントとなる緑の葉を貼ってみます。この時葉っぱの背後にも白い和紙を捨て貼りしています。面倒なんですが、そうしないと緑の和紙が背景の茶色を拾って濁って見えてしまうので。時々ちょっと赤みを置いて、それぞれの色あいのバランスを確認します。
まず果実の赤の基礎色を一面に貼りまして・・・
いざ粒々を貼り!ジューンベリーの色づきは濃淡あって実に複雑。そこが面白いところですね。ちぎり絵は画面の奥から貼ってゆくので、果実にかぶる葉を貼るのは最後です。
果実は事前に一杯ちぎっておきます。丸くちぎるのは、鉄筆で和紙に筆圧をかけると簡単。写真は小さなお菓子の箱にマスキングテープ(黄)を丸めて貼って、粒々を仮置きしているところ。こうしないと机上が散らかってしょうがない←自己流(笑)
粒々をみっちり貼って、ボウルのフチにグレーの和紙を貼って、と最後の仕上げに向かっております。葉の陰影を貼ってから最後に葉を貼ってゆきますl
でけた!「いざ納品発送。制作は少なくとも発行の3か月くらい前です。
モデルになったのは下の写真。
数年前に表紙絵のお仕事をいただいた「366日元気が出る聖書の言葉」の著者、岩本遠億先生がSNSに投稿されていたのをわけて頂きました。昨年ご自宅の庭での収穫だそうですが、実は器のフォルムもそのまんまですがな(笑)。感謝、感謝です!
6月の憂鬱をはじき返すような鮮烈な果実の色。熟すほどに深みを増してゆく赤色の豊かさ。いづれ写真ではなく本物を見たいです。って、まだ見たこと無いんですよジューンベリー。←えええええーっ!(汗)
柚の餅、と書いて「ゆうもち」と読むそうです。え、なんで?という疑問はとりあえず脇に置き、餅にたっぷりまぶされ超高級、阿波和三盆糖の質感をどうしたもんか、と必死に制作。
このお菓子、私がまだ食べた事がないと知った大頭眞一先生が、わざわざ鶴谷吉信のお取り寄せを直送してくれたのですが(何ちゅう律儀な!)、ふわっと柚が香る何ともお上品なお味の小粒餅でした。
北山杉の美しさを知ったのは、日本画家の東山魁夷画伯の作品集でした。若い頃、京都駅からバスに乗って、実際の北山街道の美林を目にした時の感動は、森閑とした山中でバスを降りたのが自分一人だった事にオタオタした記憶とあいまって今なお鮮明です(笑)。
幼苗の頃から入念に手入れされ、ひたすら垂直に屹立する杉の群生を見ていると、整然とした美しさの中に、何とも言えないある種の淋しさのようなものを感じました。ブナ林のようにおしゃべりな枝葉が呼び合うようでも、カラ松林のように空を広く抱くでもない。限りなく美しく、でもどこか切ない眺めだと。
その後何年かして、私はクリスチャンになりました。日本社会のクリスチャンは、もう圧倒的に少数派で、職場でも、地域でも、遊び仲間のうちでも、家族の中においても、その価値観と生き方において時にとても孤独な存在だと思います。少々おおげさかもしれませんが、この作品はそんな日本のキリスト者に心からのエールを込めて制作しました。私たちは、神さまが置いて下さっているそれぞれの場所で、心から喜んで生きています。
「あなたは一人ではない。決してあなたを一人にはしない」と、絶えず語りかけて下さる声の主を知ったので。
(2019年月刊マナ11月号表紙・2021年工房カレンダー11月使用)
数年前の晩秋、山の手線の窓から東京駅周辺の無機質なビル群を見ていた時のことです。ふと、このビル街の隙間に一瞬でもいい、黄金の銀杏並木が見えたら閃光のようだろう。と、わりと真剣に目を凝らしましたが(笑)黄金は見つかりませんでした。なので、この絵はその時のマボロシです。ビル、銀杏並木、街路灯。よく見るとこんなサイズ比はちょっとありえないし、雲の映り込み方も実際は違うでしょうね。でも、和紙でガラス建材を現すのはちょっと楽しかったです。
一枚の和紙が仕事場の保存箱に長い間眠っていて、ある日突然、これをおいて他に無い!というくらいの出番を迎える。このビルのガラス面に使った青い和紙がそうでした。画面左側のビル、雲が映り込む反射面。これはむら染め和紙の一部分を、雲の反射にあわせた位置に貼り込み、ほんの少しだけ白い薄紙でハイライトを加えただけです。右のビルの淡い反射も、同じ和紙のムラ部分をほどよい位置に持ってきて貼りました。原画のサイズは20㎝四方ほどですから用いた部分の紙のサイズは、まあ、とても小さいです。
買ってみたものの、いつ、何に使うのやら。そういう和紙が引き出しにはゴチャッとあるのですが、これだから仕事部屋が片付かないったらありゃしないです。
(2021年 月刊マナ11月号表紙絵)
和紙をダイナミックなグラデーションに染めたものを「茜染め」と呼ぶそうです。和紙店の陳列棚でこの紙に出会った時、紙面いっぱいに美しい夕焼け空がひろがっていて、この色合いを希求した職人さんの心が沁みるようでした。 この作品はその和紙の一部分をそのまま背景に用いています。
夕焼け雲は数種類の土佐典具帖紙を貼り重ね、シルエットには濃紺の和紙を使いましたが、そもそも背景の茜色があればこその作品です。どこの誰が染めて下さったのか知ることはできませんが、その職人さんに感謝で一杯です。
「茜染め和紙」は、夕焼け色に限らず、深い海を思わせる濃紺~淡青、口紅のような緋色~薄紅、暗闇の暗黒色~薄暮色など、さまざまなバリエーションがあります。でも、考えてみれば、それらはすべて刻々と変化する空の天幕の色でもありますね。
(2010年月刊マナ11月号表紙・2021年和紙ちぎり絵カレンダー)
いつ頃からか忘れましたが、苔好きです。京都では苔庭のある寺ばかり行きたくなるし、苔フェス状態の深い森(八ヶ岳北麓のような)を横断する時の気分は最高です。どちらもずいぶんご無沙汰なのが残念ですが、それでも、わが庭の隅で猛暑にやられていた苔が、何事もなかったように青々している今日この頃がうれしいです。苔はいざ育てようとするとデリケートで難しいですが、一方で意外としぶといことに感心します。
なぜだか苔に心が持っていかれることと、和紙のケバケバが好きな性分はどこかで繋がっているかもしれません。なので、苔の制作はなかなか楽しかったです。何しろ緑色の和紙は、もうちぎるそばから、ん?もう苔?ほれ苔!まさに苔‼という感じでしたから。
小鳥も好きでよくモチーフにします。聖書の中に「空の鳥を見よ」という言葉があります。明日の暮らし向きの心配を手放せ。そもそもいのちはすべて神の養いのうちにあることを思い出せ。見てみろ、あの空の鳥がそうじゃないか、と。人生の曲がり角で、私は幾度となくこの言葉に励まされてきました。
種まきも、刈り入れもせず、就業もしていていない(笑)鳥が、朝に夕にこぼれ落ちた草の実や羽虫をついばんで空に飛び立ってゆく。たとえその先が曇り空であっても、さらに上は間違いなく青い空です。